1アマ受験体験記(簡単合格勉強法)
1.受験の動機*
私の親しいローカル局が相次いで1アマを取得したこと(2アマは私の方がずいぶん早かった)、兄が過去問の復習だけで合格したことなど聞いて、「それなら」と思ったこと、また、昨年転勤で自宅通勤可能な職場に変わり勉強する時間が取れるようになった事が主因です。
2.私の履歴
昭和50年、高校1年の時に講習会で 電話級を取得
昭和53年、19歳の時に電信移行コースを受講し電信級取得
昭和58年、当時広島市に住んでおり、旅費が掛からないとの理由で2アマを受験。電信術では検査官からお褒め頂き無事1発合格。
3.受 験
(1)日程
【受験日】平成28年 4月2日(土)
【会 場】広島市中区健康福祉センター
(2)結果
法規は得意のモールス符号の問題で1問落としたものの後は完璧で145点、工学は新問題(過去5年間に出題されていない)を2問落としたが、計算問題で挽回し119点でした。
(3)試験内容
【法規】
ひねくった問題、新問題なし。全体的にやさしい問題でした。
事前に捨てる問題と決めていた「電波形式と記号」の問題が1問でましたが、簡単な問いで難なく回答できました。
【工学】
新問題は磁束密度の計算問題、RLC並列回路(新問題ではないがこれまでの解答方法では解けない)、電源装置の電圧変動率を求める問題で、過去問の知識では全く理解できずお手上げでした。また、過去問にあったものの変化球でかなりひねった4問、指示電気計器の特徴を解答する問題は新しい傾向でした。
4.勉強方法
日ごから私は、CWの運用が中心で、法規のモールスに関する問題は今回勉強しておりません。受験を決意したのは11月で、5か月後の4月受験を目指すスケジュールを組むことにしてスタートしました。ちなみに私は現役の銀行マンで、電気については全くの素人と変わりません。ましてや複素数はおろかルートの計算すら忘れていました。敷いて言えば、これまでのアマチュア無線の運用経験が唯一の知識です。
①体験者の話を聞く
まずは、合格した方の体験談をインターネットで閲覧し勉強方法の参考にしました。また、先の身近な合格者の話を聞くことから始めました。特に、私の兄(公務員)は暗記と過去問をHPだけで学習、問題集なしで合格したとのことで、参考にしたHPを聞いて直ぐにお気に入りに登録しました。
②覚えない記憶術
記憶力が衰えてきた年齢ですので、まともに取り組んではいくら時間があっても足りません。まずは、「覚えない記憶術」の本を図書館で借りてどうすれば記憶に留まるかを研究しました。とにかく、何かに関連付けて覚えていく、適当なゴロ合わせを考えるなどです。例えば、オームの法則を覚える時に、電圧計の絵を分母に、抵抗の絵を分子に書いて覚えるなどです。
③事前準備
11月は、事前準備として自分なりの参考書を作成します。直近2回分はほとんど出題されないので、それを除いた過去5年分の問題を全てプリント。ファイルすると厚くなるので1/2サイズに縮小しそれをA4版2冊に分割編集しました。
④勉強方法
11月後半から仕事帰りに毎日図書館のインターネットを利用しました。毎週火曜日は休館だったので週4回です。休日は、時間がとれる範囲で図書館に出かけ2時間程度同様に勉強します。最初は全く理解できず1日に2~3問をこなすのがやっとでした。それでも、何度もやるうちに、だんだん理解できるようになって来ました。どうしても理解できない問題は捨てる事に。1月末には5年分全問を一巡できました。どうしても解き方が解明できない問題は数問でした。それでも理解できない問題はたくさんありましたが、そこは公式を覚えるのみです。
2月、3月は計算問題中心に何度も何度も解けるようになるまで復習します。そのため、行き帰りの電車の中(片道22分)でできるように問題と解答を切り抜きノートに張り付けた物を作成しました。2月末で80%、3月末では90%は解答できるようになりました。新問題は1割(最大2問)とすれば合格できると確信しました。特に3月は、過去の出題傾向を分析し、出題されそうな問題を集中して勉強しました。市販の問題集は、出題傾向を無視した勉強になり、勉強範囲がやたらと多くなるので、自分のように内容を理解することが目的ではないので一切購入しませんでした。
なお、法規は時間配分としては全体の1割以下で、過去問の復習のみです。
計算は慣れです。数をこなすと、自然と計算に工夫が生まれ、簡単に計算できる手順を発見できます。良く出てくるルートや二乗、デシベル値などの数字は覚えてくるので計算が楽になります。
新問題は気にする必要は全くありません。5年間の過去問をきっちり解いておけば合格できます。満点を狙うのは新問題があるので難しいですが、過去問の復習だけで合格点は取れます。ポイントは、①100点を取ろうとしない事。70%でも100%でも結果は一緒です。②回答は消去法で解くこと。まずは、5~4問の選択肢から選ぶ場合、半分程度は見ただけで不正解と分かる選択肢があります。③出題者の傾向を分析し出そうもない問題はやらない。(5年以上前の問題は出ない) そのため、参考書より自分で作成した過去問ファイルに集中する。④複雑な計算問題は最初から捨てる。
5.最後に
当初、1アマは自分にはとてつもない遠い存在と思っていましたが、だれでも手に入れることが出来る身近な存在だと思いました。受験者の中には60代、70代の方も多くいらっしゃいます。私のような、にわか勉強でも合格できましたので、それなりに勉強すればだれでも手に入れることが出来ます。私の体験談がこれから1アマを目指す方の参考になれば幸いです。
以上
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